4月に入ってから毎週白山比咩神社に参っている。美川から神社まで。往復で39km。5時間程度をかけて、ゆっくり散歩する。
神社のお参り自体はちょっとしたおまけで、本当に見たいのは獅子吼に積もった雪の状態。去年の今頃はもう雪は解けて、山頂まで登れていたけど、今年はもう少しかかるようだ。
境内に入ったのは8時半ごろ。お賽銭を放り込んで、軽く手を合わせた。社内の奥には神主さんや巫女さんが座っていて、何かの行事かお祈りをしているようだった。
奥宮の方向にある小さな犬小屋ぐらいのお宮の前に立ち、御前峰の方向を向いたちょうどその時、雷の音。あられが勢いよく振り出した。もう4月だというのに。
数分の間に境内は白で埋め尽くされた。
それでも社内のお祈りは続いていた。繰り返される雷の音で何を言っているかは分からなかったけれど、たぶん雷がなくってもわかんないんだろう。
正直にいって、特に祈ることはない。
いろんな問題はあるけど、祈る時間があるなら体を動かしたい。
だから、せっかく荘厳な風景が目の前にあるに関わらず、走り始めた。
雪と桜。その桜ももうだいぶ散っているときに、この風景。
レインウエアを羽織り、通り過ぎた。
川北大橋の辺りまで戻ってきて振り返ると、それまで緑だった獅子吼のふもとが真っ白に変わっていた。やっぱり、今年はもう少し、解けるまでに時間がかかりそうだ。