HeartBreak One Run

走る。登る。回す。紡ぐ。

2018年の白山開きとチャリのハイブリッド。そして命。

今年2018年の夏は、自転車と山の年だと決めていた。16年の夏は自転車一辺倒。17年に山を覚えてしまうと、自転車は壁飾りになってしまっていた。これは少し仕方ないところもあって、自電車も登山も、必要とされるギアが非常に多い。自転車であればヘルメット、クリートシューズ。空気入れなど各種メンテナンスキットにレーパン。登山であればレインウエアに携帯コンロ、ストック、登山シューズ。熊鈴コンパス登山地図。これって全然シンプルじゃない。

だから今年。その2つを一緒にやるにあたって、装備の簡略化(特に自転車)を考えた。まず、クリートを使わない。登山靴でペダルを回す(というか漕ぐ)からスピードが出ない。出さない。だからヘルメットはかぶらない。レーパンは仕方ない。普通のズボンだとすぐ擦り切れちゃうからね。荷物はできる限り、バックパック(Kestrel28L)に詰め込み、自転車には付けない。肩は少し疲れるけれど、細かい気苦労をするよりは全然マシだ。

自宅から一里野スキー場までは50km。自転車で3時間少々。車とバスを乗り継いで別当出合に行くのとそう変わらない。山頂アタックするわけじゃないんだから、一里野近くのハライ谷から登ればいい。

瀬女を過ぎてシェッドを通り、小さな集落。排水溝の中で小さな動物が何かを掘っていた。丸っこい短いフェレットみたいな生き物で、しばらく見ていると気づいて、体のわりに大きなお尻を振りながら、どんくさそうに逃げて行った。

7月1日。あまり人は来ない道とはいえ、さすがに山開きの晴天の日にはそれなりに人がいるようで、車も何台かとまっていた。登山道は去年と同じで綺麗に整備されていて、さぼりようのない序盤の急登がなまった体をたたき起こす。御仏供水はちょろちょろと流れ、2Lを溜めるのに5分ほどもかかった。

この日行けたのは奥長倉の避難小屋まで。どうも水が足りなそうだった(昼ごはんを食べて、残り0.7L)ので、今日はここまで。折り返して再び御仏供水で補給していると、傍の崖からカラカラと石が崩れ落ちてきた。よく見ると、サルが一匹こちらを見ていた。近寄ってほしくないな、と思いながら、早々に給水を終えた。

ギンリョウソウ。透明でとても綺麗だけど、その種子を運ぶのは某Gだという。

およそ7時間のハイキングを経て、天領の湯で休憩。入り口のはく製を見て、朝見たのがテンだったと分かった。実家の近くにもよく出るやつで名前は知っていたが、見たのは初めてだった。

ほぼペダルをこぐ必要のない下り路。道の真ん中に小さな動物が横たわっていた。そこは私が朝テンと思わしき動物を見た排水溝から10Mくらい離れたところで、本当にこいつはどんくさいやつだったんだな、と悲しくなった。

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