HeartBreak One Run

走る。登る。回す。紡ぐ。

双六から日の出を待つ

 新穂高から笠ヶ岳、長いアップダウンを繰り返して辿り着いた双六小屋。9月第1週はお盆と紅葉の狭間でそこまでテン場が込み合う様子もなく、ツエルトを構え、その中に寝袋やらコンロやらを放り込んで、軽くなったザックを背負って双六岳、三俣蓮華岳まで足を延ばした。

 初秋の夜、防寒装備はたくさん持ってきていたからそこまで寒さを感じることはなかったけれど、UL寝具ではうまく寝付けず、アニメのサントラを繰り返しイヤホンで聞きながら、もう4時だというところで小屋を離れた。やりたいことは初日に全てやっておいたから、この日はひたすら下るだけの道のり。心の余裕から、しばらくの間石に腰かけて、日の出を待った。

 

 7月には折立から黒部五郎、三俣蓮華、鷲羽岳、雲ノ平。そして今回新穂高から三俣蓮華を踏んだことで、折立から新穂高までの道は繋がった。登山を始めて6年ぐらい。ようやく入った北アルプス。
立山~薬師の線。双六から上高地の線。表銀座に裏銀座。劔から立山。栂海新道。まだまだ行きたいところはたくさんあるけれど、僕にとってのシーズンは来週で終わりだ。

 また来年、歩きに来たいと思った。

 

次へ 投稿

前へ 投稿

© 2024 HeartBreak One Run

テーマの著者 Anders Norén